lonelylika’s diary

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ

新型コロナ対策で、マスク文化のなかった欧米でもマスク重視の方向へ 品薄マスクをめぐる混乱も

(3月26日、米ニューヨーク・ブルックリンの商店でマスクをしながら接客する店員=ロイター。マスクを着用する文化がない米国は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて変化している【4月3日 朝日】)

【「アベノマスク」で国民の不安はパッと消えるか?】
相変わらず品切れ状態が続くマスク。

そのなかでの日本政府の「アベノマスク」には首をかしげる向きも。海外でも話題になっているようです。

****日本、1世帯に布マスク2枚配布へ ネットで冷笑広がる****
安倍晋三首相は1日、国の新型コロナウイルス感染症対策として、再利用可能な布マスク2枚を各世帯に配布すると発表した。これを受けてオンライン上では、冷笑と皮肉の声が広がった。
 
安倍首相の発表から間もなくして、「アベノミクス」をもじった「アベノマスク」がツイッターにトレンド入り。
 
感染症対策を専門とする神戸大学の岩田健太郎教授は1日ツイッターに、「やっぱ一晩たっても『夢じゃなかった』」と投稿。安倍首相が提案した種類の布マスクは病院では決して使用されないと指摘し、「金の無駄遣い」だと批判した。
 
1世帯当たり2枚しか配布しないという方針については、2人以上の家族はどうすべきなのかと、国民の多くが困惑を示した。
 
また安倍首相はマスク約1億枚を全国の5000万世帯超に配布すると述べており、費用の面でも疑問が上がっている。
 
菅義偉官房長官は2日、マスク1枚当たりの費用は約200円と発表。ただ菅氏は、マスクの配布により需要抑制に役立つと、今回の計画を擁護している。(後略)【4月2日 AFP】
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****「アベノマスク」海外でも報道 マスク配布に「冗談か」****
「アベノマスク」――。新型コロナウイルスの感染拡大防止の一環で、安倍晋三首相が1日に布マスクを全世帯に2枚ずつ配る方針を表明すると、日本のツイッターでは、アベノミクスをもじったそんな言葉がトレンドランキングの1位になった。

SNSなどで厳しい反応が相次ぐなか、「アベノマスク」は海外メディアでも取り上げられている。
 
(中略)米フォックスニュースも、「エープリルフールの冗談ではないかと受け止められている」と報道。ツイッター上に上がっている安倍首相の加工画像を交えながら、「安倍首相が一連のパンデミック対応で、批判にさらされている」と伝えた。
 
安倍首相は1日、全世帯に布マスク2枚を配布する方針を表明。市販マスクの品薄解消のための、1カ月以上前からの「腹案」だったが、予算規模や確実に行き渡るかなど不明な点が多く、施策に対する疑問の声が上がっている。【4月3日 朝日】
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2月上旬ごろからの深刻なマスク不足の混乱時に、経済官庁出身の官邸官僚が「全国民に布マスクを配れば、不安はパッと消えますから」と首相に発案したのがベースにあるようですが【4月3日 朝日より】、当時でも「パッと消える」訳ないですが、今となっては・・・。それも2枚で・・・。費用は相当にかかるだろうに。

そもそも、市販の使い捨て不織布マスクでも予防効果は期待できないとされているのに、ウイルスサイズに比べて格段に目が粗い“布マスク”でどれほどの効果があるのか?

“布製マスクでも患者が着ければウイルスを含むせきやくしゃみのしぶき(飛沫(ひまつ))の一部を止める可能性があるという専門家もいる。”【4月3日 朝日】

逆に言えば、どうせ市販のマスクだって効果は限定的なんだから、この際布製だろうが何だろうか・・・という話にもなります。

【マスク再評価に舵を切る欧米 マスク奪い合いの混乱も】
そのマスクの効果について、これまで一般人の使用に消極的だった米疾病対策センター(CDC)がガイドライン見直しを始めたということで、今日はマスク関連記事が多く報じられています。

****米国、マスク再評価の動き 病人のため→うつさないため****
マスクを着用する文化のない米国が、新型コロナウイルスの感染拡大で変わりつつある。街中で着用する人が増えるようになり、「感染予防効果はない」としてきた当局もガイドラインの見直しを始めた。背景には、新たに分かってきた新型コロナの特性がある。
 
(中略)米疾病対策センター(CDC)も、新型コロナの感染が拡大をしてからも「健康な人は、症状のある人を世話する場合でなければ、マスクの着用は必要ない」と強調し、ホームページでも周知してきた。

ジェローム・アダムス米医務総監は2月末、ツイッターで「みんな、これは真剣だ。マスクを買うのをやめよう!」とツイート。一般人がマスクを買いに走ると、医療関係者や感染者がマスクを手に入れられなくなり、地域全体にリスクが広がるとの主張だった。
 
しかし、この姿勢は変わりつつある。ホワイトハウスの新型コロナ対策チームの主要メンバーの1人、米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は3月31日にCNNのインタビューで、「他人にウイルスをうつさないことを考えれば、最良の方法の一つはマスクをつけることだ」と発言。マスク着用を一般に勧めることを、対策チームの中で「かなり真剣に検討している」と明らかにした。
 
大きな理由は、ウイルスの特性にある。新型コロナはインフルエンザなどと同じように、せきやくしゃみなどの飛沫(ひまつ)から感染するが、インフルエンザとは異なり、感染しても症状が出ない人が一定数いることが分かってきた。

CDCのロバート・レッドフィールド所長によると、こうした感染者は最大で25%に上り、感染した自覚がないまま、ウイルスを広めている人が多数いる可能性があるという。そこで、飛沫による感染防止策としてマスク着用が注目をされている。
 
(中略)米科学誌サイエンスのインタビューに答えた中国CDCの高福所長は「欧米の大きな間違いは、みんなマスクをしないことだ。多くの人が無症状や症状が出る前に感染を広げている」と話した。
 
日本の厚生労働省も「飛沫及びそれらに含まれるウイルスなど病原体の飛散を防ぐ上で高い効果を持つ」とし、せきやくしゃみなどの症状がある人に対しては、マスクの積極的な着用を促している。

一方、マスクの隙間からウイルスが入ったりするため、自分を感染から守るのは難しいとされ、効果を証明した研究も少ない。
 
ただ、新型コロナによる需要もあってマスクの供給は世界的に滞っており、米国でも入手は困難だ。(後略)【4月3日 朝日】
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米ロサンゼルス市のエリック・ガルセッティ市長は1日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、市民に「外出時には手製の布マスクなどで顔を覆って」と呼びかけています。

ただし、ガルセッティ氏は一方、市販の医療用マスクや、「N95」と呼ばれるより防護性が強いマスクについては、医療従事者が必要としていると指摘。数を確保するため、市民が使用しないことを要請したとのこと。【同上より】

感染しても症状が出ない人が一定数いいて感染を拡大させる恐れがあること、および、現実にマスク着用のアジア諸国での感染爆発が抑えられていることからのマスク効果見直しのようです。

なお、無症状者の感染拡大リスクはさほど大きくないとのWHO指摘もあります。

****WHO、感染は主に発症者から 研究結果、無症状からは少数と****
世界保健機関(WHO)は2日、新型コロナウイルス感染症では主に発熱やせきなどの症状を示した患者から他人に感染しており、症状が出ていない患者からの感染例は少ないとする研究結果を明らかにした。
 
WHOによると、感染経路としては、感染者のせきなどによる飛沫感染や、ウイルスが付着したドアノブや手すりなどに触れた手で目や鼻などを触る接触感染がある。患者が発症してから最初の3日間に、鼻やのどからのウイルスの排出が最も多いことが分かったという。
 
また、感染から発症までは平均5〜6日の潜伏期間があるが、14日間に上る例もあった。【4月3日 共同】
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まあ、それはともかく、トランプ政権も国民へのマスク着用要請の方向へ舵を切るようです。
また、ニューヨーク市も市民に着用を要請しています。

****NY市、外出時のマスク使用要請 トランプ政権も近く勧告****
新型コロナウイルスの感染が急増する米東部ニューヨーク市のデブラシオ市長は2日の記者会見で、外出時にはマスクや布で口を覆うよう全ての市民に要請した。

これまでは米疾病対策センター(CDC)の方針に従い、健康な人はマスクを着用する必要はないとしてきたが、感染者急増で方針を転換、一般に向け初めて着用を呼び掛けた。
 
米メディアは、トランプ政権も近くマスク使用を巡る勧告を公表する方針だと報じており、米国で今後、マスクを使用する動きが広がりそうだ。
 
米国の感染者数は3日までに24万人超、死者も6千人を超えた。【4月3日 共同】
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政権の方針はともかく、すでにアメリカでも“食料品店に並ぶ買い物客は半数弱がマスク姿”【4月3日 朝日】というように、ニューヨークの地下鉄で予防のためマスクをしていたアジア系の女性が男に殴られるなどの事件が起きた以前とは大きく変化してマスク現象が広がっているようです。

そのあたりのマスク重視の方向への変化はアメリカだけでなく、やはりマスク文化がなかった欧州でも同様です。

****欧州「マスク狂騒曲」 仏大統領もピンチ****
新型コロナウイルスが中国で広がった1月、パリでマスクをしていると「危ない東洋人」と見られた。ところが、欧州の大感染でオーストリアやドイツでは「アジアを見習え」とマスク着用の義務化が広がる。

フランスではマクロン大統領が「マスク不要論」を掲げて猛反発を受け、方針修正を迫られた。
 
マクロン氏は3月末、仏西部のマスク工場で演説した。国内での増産を約束し、「いろんな職種に順次供給できるようにする」と述べた。「マスク配布は医療用に限定」としてきた方針の見直しだ。

 ■政府本音はマスク不足
突然の変化は、外出禁止令が出たフランスで、例外的に出勤する警察官や郵便局員、スーパー店員の間で「マスクなしに、身の安全が確保できない」という不満が相次いだためだ。職場ボイコットも広がった。マスクは現在、政府が管理しており、処方箋がなければ市販品は入手できない。
 
仏政府の「マスク不要」原則は、公には世界保健機関(WHO)の予防指針に沿ったものだった。WHOは「健康な人にマスクは不要」とし、供給不足にならないよう過度の使用を控えるべきと訴えていた。
 
フランス政府の本音は、危機的なマスク不足にある。感染騒ぎの前、国内生産能力は1週間あたり330万枚だった。医療現場では現在、少なくとも週4000万枚が必要。中国から必死で輸入しており、とても一般配布できる状態ではない。

カスタネール仏内相は「同じマスクを着け続ける方が危険」と述べて、検問に出動する10万人の警察官には必要ないと主張した。

 ■「我々は肉弾か!」
だが、スペインやイタリアでは検問の警察官にマスクを支給しているため、仏警察組合は「我々は肉弾か!」と大反発した。

国内では、警察官やスーパー店員の感染者が相次いで確認され、政府不信は募るばかり。世論調査で「政府は何か隠している」「本当のことを言っていない」と考える人が64%にのぼった。
 
欧州では元々、「マスクは重病人がつけるもの」という考えが強かった。だが、「マスク着用が定着しているアジアでは、感染が抑えられている」「飛沫を防止し、他人に感染させないために有効」という見直し論が医師から相次ぎ、政府も動き出した。
 
オーストリアのクルツ首相は「欧州はマスク着用で大きな間違いを犯した。外国の文化だが、我々も慣れねばならない」と発言。1日からスーパー店頭で、マスクの無料配布を開始し、買い物客に着用を義務付けた。将来は交通機関にも広げる方針だ。

 ■シャネルもマスク生産
チェコスロバキアも、鼻と口を覆わずに、買い物に出かけること禁じた。マスクがなければ、スカーフやバンダナでもOKとする。ドイツではテューリンゲン州イエナ市が「鼻と口を覆う」よう定めた。公共交通や商店、オフィスに順次広げていくとしている。
 
フランス政府は中国にマスク10億枚を発注し、特別機で緊急輸入を開始した。このほか、警察官や店員ら一般予防用に新たなマスク規格を設け、増産を進めようとしている。

シャネルやディオール、サンローランなど、フランスが誇る高級ファッション・ブランドも次々と「マスク生産」に名乗りを上げており、新型コロナで、欧州のマスク文化は一変しそうだ。
 
3月末の仏世論調査によると、政府の感染対策に「信用できない」の意見は55%。10日間で9ポイント上がった。再来年、再選をかけた大統領選が控えるマクロン氏は「マスクの乱」に足を引っ張られるとは、思いもよらなかったことだろう。【4月3日 三井美奈氏 産経】
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各企業がマスク生産や消毒用ジェル生産に乗り出すといった、まさに“戦時体制”になっています。

上記のよう国民の不満を抑えるため何としてもマスクを大量確保したフランスと、冒頭のようにマスク重視に変わりつつあるアメリかの間でマスクの奪い合いも。

****仏政治家「米国人がフランスのマスクを横取り」、米側は否定****
新型コロナウイルス危機の中、フランスの一部の政治家が、同国が発注していた中国製マスクを米国人らに横取りされたと主張している。これに対し米政府高官は2日、「全くのうそ」だと否定した。
 
パリを含み、最も人口の多いイルドフランス地域圏のバレリー・ペクレス知事は、フランスの買い手に売約済みだった品を、土壇場になって身元不明の米国人らが金にものを言わせて横取りしたと非難。「手配しておいた物資を、われわれより高値をつけた米国人に奪われた」と述べた。
 
ペクレス氏は新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)対策に欠かせないマスクなどの品の支払いについて、フランスは着払いにしているが、米国人らは現金で先払いしたと主張した。
 
ペクレス氏はニュース専門局LCIに対し、米国人らは「全世界が苦難に見舞われている裏で、商売をしようとしている」と語った。
 
フランス北東部グランテスト地域圏のジョン・ロットナー知事も1日、同様の主張をしたが、情報源も、関与したとみられる人物の身元も明らかにしなかった。
 
ロットナー氏は民放ラジオ局のラジオ・テレビ・ルクセンブルクに対し、「(空港の)滑走路で米国人が現金を取り出し、われわれが注文していた品物に対して3〜4倍の金額を支払った」と語った。
 
こうした批判に対し、匿名を条件にAPFの取材に応じた米政府高官は「米国政府は、中国からフランスに配送される予定のマスクを一切購入していない」と述べ、フランス側の主張は「全くのうそ」だとした。
 
一方、カナダのジャスティン・トルドー首相は2日、マスクが自国から他国に流出しているという同様の報告について、「憂慮すべき」とした上で、当局に調査を求めた。 【4月3日 AFP】
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マスクを毛嫌いしていた欧米がマスク奪い合いの泥仕合、まさに様変わりの様相です。

一方、以下のような話題も。

****中国人女性が米国でマスク爆買い「米国人には1つも残してやらない」****
2020年4月1日、台湾メディアの聯合新聞網は、米国でマスクを買いだめした上、「米国人には1つも残さない」などとする中国人女性の動画が拡散し、激しい非難の声が出ていると報じた。 

記事によると、米国で新型コロナウイルス感染者が増え続け、マスクをはじめとする防疫物資が不足する中、フロリダのスーパーマーケットで中国人の中年女性がマスクを買いだめする映像がネット上で拡散した。 

映像はまだ米国内で感染が深刻化していなかった1月末に、この女性が白人の夫、子どもと街に出掛け、複数の商店でマスクを買いだめする様子をライブ配信したものとみられ、その時の配信のタイトルには「気持ちいいほど買ってやった!全部買い占めて米国人には1つも残してやらない!」と書かれていたという。 

映像が拡散すると中国系住民を含むネットユーザーから「無恥の極み」「病的だ」「あまりにも身勝手すぎる」「人間のクズとしか言いようがない」など批判の嵐が巻き起こったという。 

記事はさらに、この女性についてネットユーザーらが身元の特定を進め、タンパベイに住む中国東北部出身者と判明したと紹介。2018年には家庭内暴力(DV)によって逮捕された経歴もあったと伝えている。【4月3日 レコードチャイナ】
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まあ、上記はかなり異様な“個人的資質”の問題のようです。

私個人は、マスクはそんなには頻用しない方ですが、マスクの効用は「マスクをしていればなんとなく安心」という心理的面が大きいとも思っています。ウイルスに対して何の対策もとれていないというのは、不安になりますので。

あと現実的な話としては、マスクをしていないと“非常識な人間”とみられれるような“周囲の目”の圧力・・・も大きいようにも。